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ドメインの翻訳の読み込みが早すぎました。これは通常、プラグインまたはテーマの一部のコードが早すぎるタイミングで実行されていることを示しています。翻訳は init
アクション以降で読み込む必要があります。 詳しくは WordPress のデバッグをご覧ください。 (このメッセージはバージョン 6.7.0 で追加されました) in /virtual/mcu03iphuk/public_html/radiology-technologist.info/wp-includes/functions.php on line 6114先日、診断参考レベル2020が発行されましたので見てみました。
今年の日本放射線技術学会のセミナーで皆さん知っているかもしれませんが備忘録がてらまとめてみました。
放射線診断における放射線量の最適化という事で75パーセンタイル値をDRLと設定することに変わりはありませんでした。
また、DRLの意義として線量限度ではない事、個人の線量を判断する目的で設定さるものではないことも変わりはありませんでした。
また、今回の大きな変更点として中央値を掲載しているという事が大きな違いになっています。この目的としては最適化を更に進めるための目標値として掲載されるにいたったと表記されています。そして中央値よりも低い場合は画質や診断能が十分であるかを線量よりも優先して検討しなさいと記載されていました。
CTの診断参考レベルにおいては、CTDIvol、DLPでの評価に変更はありません。ただ、前回は標準体重50~60Kg(冠動脈のみ50~70Kg)での評価だったものが50~70Kgに変更になりました。
2015の時に設定されていたプロトコールではおおむねCTDIvol、DLP共に減少する結果となりましたが、肝臓Dynamicのプロトコールのみ増加の結果となりました。これは、標準体重が10Kg増加したことによる結果ではないかと報告書には記載されていました。
また、今回新たに設定されたプロトコールとして「急性肺血栓梗塞症&深部静脈血栓症」と「外傷全身CT」が追加されました。
小児CTにおいてもCTDIvol、DLP共に減少する結果となりました。
2015DRLsの年齢区分においては1歳未満、1~5歳、6~10歳での設定でしたが、2020DRLsでは1歳未満、1~5歳未満、5~10歳未満、10~15歳未満での区分となり10~15歳未満の区分が追加されました。
また、体重による区分も追加されました。
部位としては胸部と腹部に分かれそれぞれ5Kg未満、5~15Kg未満、15~30Kg未満、30~50Kg未満の4区分に設定されました。
一般撮影では、胸部において管電圧が100kV以上、100kV未満、検診(100kV以上)と区分が詳細に設定されました。
また、小児においては2015に乳児胸部と幼児胸部との設定だったものが乳児(0~1歳)と小児胸部(5歳)と明確に年齢で区分されました。ただ、入射表面線量は0.2mGyで同じ値となっています。乳児股関節も年齢区分が0~1歳と記載されました。
撮影部位に関しては、グースマン、マルチウスの骨盤計測項目は削除されています。
また、大腿部、足関節、前腕部も削除されています。
マンモグラフィーにおいてはPMMA40mmにおける平均乳腺線量2.4mGyで変化はありませんでした。
歯科用X線、口腔内X線撮影においてはほぼ変わりはありませんでした。
ただ、設定項目としてコーンビームCTが新規設定されました。
また、パノラマX線撮影の診断参考レベルも設定されました。
IVRは、今回大きく変わりました。
2015では患者基準点線量で25mGyであったものが、2020では17mGyと大きく下がりました。
また、2015では検査部位、診断方法での設定はありませんでしたが2020より部位ごとに面積空気カーマ、患者照射基準点の項目が設定されました。
部位は3つの部位に分かれ「頭頚部領域」、「心臓領域」、「胸腹部領域」の4区分に分けられ
頭頚部領域で疾患別、術前、術後、IVR時の設定が新たに加わりました。
心臓領域においてはCTOのPCI,非CTOのPCI、非PVIのRFCA、PVIのRFCA
小児においては診断カテーテル、IVR、それぞれ1歳未満、1~5歳未満、5~10歳未満、10~15歳未満の区切りで設定されました。
胸腹部の領域においてはTACE、TEVAR、EVARのそれぞれの項目で設定されました。
診断透視においては2015では設定がありませんでしたが、2020では日ごろ良く行われるであろう12の検査項目で面積空気カーマ積算値、患者照射基準点、透視時間、撮影回数の項目が設定されました。
核医学検査においては検査、薬剤ごとに設定されていますが2015から大まかな変更はなされていなさそうです(すべての検査項目を確認はしていません)ただ、報告書には2015を超える項目においては2015の値を用いたとの報告があるので数値的にはほぼ変わっていないと思われます。
今回新たに設定された項目としてPET検査と減弱補正で用いられるCTの項目がPET、SPECT両方で追加されました。
今回は、先日発表になりました診断参考レベルの概略を備忘録がてら記事にしてみました。
お疲れ様でした。